神奈川県立歴史博物館 後北条氏関係文書アイコン北条氏略系図 目次  
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北条氏直の用いた花押
 氏直の花押は父氏政と同様に前期と後期で大きく形を変える。現在、前期型の初期のものとして天正8年(1580)閏3月12日のものが知られ、以後、基本的な構成は同様であるが、花押右側の舌状の曲線に年代的な変化をみることができる。この部分の斜め右下方に向かう線は次第に真下に向かい、さらに、同10年頃には左方に湾曲する。しかし翌年頃より内側への湾曲は減少し、舌状部の幅は増大する。以後、幅は増加しながら右下方に向かう線は再び直線的になる。さらに15年以降になると舌状の部分は長さを増し、花押全体の横幅も広くなる。後期型の花押として、現在、確認できるものは豊臣秀吉に敗れた天正19年8月28日のものである。この直前に氏直は秀吉より赦免をうけるため、これが改判のきっかけとなったのであろう。
天正8年3月12日 天正9年11月15日 天正10年12月24日 天正11年8月14日
天正8年3月12日 天正9年11月15日 天正10年12月24日 天正11年8月14日
天正14年9月17日 天正17年11月10日 天正19年8月28日
天正14年9月17日 天正17年11月10日 天正19年8月28日
『後北条氏と東国文化』より作成
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