本図は1882(明治15)年に出版された鶴岡八幡宮の境内図である。ここに描かれた社殿のうち本宮と拝殿は文政11(1828)年に江戸幕府第11代将軍徳川家斉により造営されたもので、若宮などとともに現存し、いずれも重要文化財に指定されている。61段の大石段の左側には2010(平成22)年3月の強風で倒壊した「大樹銀杏」の明治期の姿も見られる。