吉原の24時間の遊女の生活を描いた12枚揃の内の1枚。本図の戌の刻は午後八時から十時頃の時間帯で、恋文を書いている遊女と客に頼まれたのか、彼女を呼びに来た禿を描いている。ここでは、歌麿独得の豊満で、ふくよかな女性の表現が次第に変化して、幾分痩せた女性の姿で描かれている。