飛鳥山は武蔵小金井ほど遠くはないが、当時は江戸の郊外の花見の名所として賑わった。上野や隅田川と共に浮世絵の画題として最も多く描かれている。表題の浮絵(うきえ)とは西洋画の遠近法を使用しているため普通の浮世絵より絵が立体的に見えるのでこの名前が付いたが、貞秀もまた花見の光景にその技法を利用した。