本図は、山麓の一の鳥居から二十八丁登った、前不動より中腹の本堂、山頂の石尊大権現を望む図である。大山全体が雨に煙る情景は雨・水の神として雨乞いが行われる信仰の山を象徴しているようだ。八枚揃のシリーズの中で、最も情景描写に優れた傑作とされている。