英山の比較的少ない大首絵の作例である。本図では、吉原の松葉屋抱えの遊女、粧いと華妻が画面を飾っている。二人の遊女は、前髪に当時流行の鼈甲の二枚櫛に簪笄を華やかに飾り、その美を競っている。表題に「青楼美人合」とあるのは、一つの妓楼から二人の遊女を選び揃物としたのであろう。