この揃物は、藍を基本色にした 36枚の作品とのちに制作される墨の色を輪郭線にした、俗に裏富士といわれる10枚を併せて46枚で完結する。ダイナミックな波のうねりとその中を漂う小舟、中央やや下に波間から富士山が顔を覗かせる。北斎(1760〜1849)は、作画分野が広く、黄表紙や役者絵、美人画、相撲絵、風景画を制作。