吉原の評判の遊女を六歌仙に見立てた6枚のうちの1枚。本図は、薄手の着物に白い帯を結び、人の気配を感じたのか振り向いている美女の一瞬の動作を的確に表現している。また、六花の題名が示す通り栞形三連の中に花を描いている。栄之(1756〜1829)は、気品の高い美人画の名手として知られる。