本図は、歌舞伎の舞踊「石橋」のシーン。中国天台山の石橋に獅子が来て、牡丹の花に寄る蝶と戯れる場面。舞手の小袖着流しの女性が獅子であることは、頭に獅子頭を象徴する二枚合わせの扇子を被っている事で分かる。描法は西洋の線遠近法によっている。重長(?〜1756)は役者絵を多く描くが、美人画や花鳥画も残している。