天才画家・五姓田義松の大回顧展、ここに開幕
五姓田義松を現代のスポーツ選手にたとえれば、国内リーグで頂点を極め、海外プロリーグに挑戦したパイオニアでした。
安政2(1855)年に生まれた義松は、10歳のとき、横浜在住の英国人報道画家チャールズ・ワーグマンのもとに入門します。まだ世間のことなどよくわからない少年が、大人の誰もがまだ習得できていない西洋の絵画技術を学び始めます。それから10年も満たずしてすべての技術を習得、時に西洋文化礼賛の明治時代がはじまったころです。義松は皇室や政府の依頼制作をつとめ、洋画家のトップランナーとなりました。そして明治13(1880)年、パリへと旅立ちます。このとき、義松は世界に自身の名をとどろかせようと果敢に挑戦し、名声を獲得したのです。しかし、その後、流行のうつりかわりの早さに流れ、その名声はほとんど忘れられ、今となっては知る人ぞ知るという存在です。
本展覧会は、謎多きその生涯と実像を、800点を超える作品や資料などから明らかにするおよそ30年ぶりの大回顧展です。これまで幻となっていた水彩画など63件も一挙初公開いたします。当館コレクションから別れておよそ100年ぶりの里帰りです。そのほかにも、画家を知るためのヒントとして、普段なかなか公開されることの少ない画家の生活、その生き様を伝える家計簿や販売記録、様々な文書資料なども初公開いたします。会場内に満ち満ちた作品や資料を通じて、天才義松の神髄を“真”発見してください。
◇ 展示数 約800点
◇ 特設ウェブサイト ※別ウィンドウが開きます。
◇ 神奈川県立歴史博物館だより Vol.21 No.1(2015年6月)[PDF 8.7MB] 本当に絵が上手い画家 『特別展「没後100 年 五姓田義松−最後の天才−」によせて』掲載
◇ 特別展出品目録
◇ 五姓田義松、関連書籍リスト
・当館ミュージアムライブラリー所蔵図書
・他の図書館で所蔵している資料
開館時間: | 午前9時30分〜午後5時 (入館は午後4時30分まで) |
休館日: | 月曜日(9月21日, 10月12日, 11月2日は開館) |
会 場: | 特別展示室・コレクション展示室 |
観覧料: | 大人…900円(20名以上の団体は100円引) 20歳未満・学生…600円(20名以上の団体は100円引) 65歳以上・高校生…100円(団体の場合も同一料金) ※中学生以下・障がい者手帳をお持ちの方は無料 |
主 催: | 神奈川県立歴史博物館 |
関連行事:
- 特別展入門講座「五姓田義松 5点の作品から読み解くその魅力と生涯」
- 県博セミナー「五姓田義松を多彩に語る」
- 現地見学会「五姓田派の旧跡を歩く」
- 子ども向けワークショップ「鉛筆で描く 正確に描く」
- 学芸員による展示解説
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没後100年 五姓田義松 −最後の天才−展チラシ [pdf/3.6MB]
自画像 東京藝術大学蔵
五姓田一家之図 当館蔵
原敬肖像〔大礼服〕 盛岡市原敬記念館蔵
老母図 当館蔵
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