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コレクション展 連続講座「地域史のための中世古文書入門-フィールドワーク事始め-」(全4回)
コレクション展 連続講座「地域史のための中世古文書入門-フィールドワーク事始め-」(全4回)
11月 30 終日
コレクション展 連続講座「地域史のための中世古文書入門-フィールドワーク事始め-」(全4回)
コレクション展「桜井家文書ー戦国武士がみた戦争と平和ー」に関連し、体験を交え中世の歴史資料に親しむ全4回の講座を行いました。 講師は、コレクション展を担当した渡邊学芸員です。自身の研究や調査方法について紹介しつつ、古文書をはじめとし我々の周りにどのような歴史資料が残されているのか、またそれらの資料を用いてどのように地域史研究が進められているのかについてお話ししました。 第1回 「いろいろな中世文書」 初回は、コレクション展「桜井家文書」の古文書を事例にあげつつ、中世の手紙の形態について学びました。実際に手紙(プリントしたもの)を折って畳んでみると、オフィシャルなものと略式のものでは随分と形が異なっていることが分かります。手紙の文面以外、形状・形態といった部分からも権力や人間関係など、実に多くの情報が読み取れるのです。 第2回 「体験 和綴じをやってみよう!」 第1回目では手紙を取り上げましたが、手紙や書類以外に多く残る紙資料に、古典籍(和綴じの本のこと、書物)があります。 第2回目では、古典籍の形状や構造を学ぶため、ベーシックな綴じ方の「四つ目綴じ」で、マイノートを作成しました。この回はスペシャル講師として、当館で古い書籍の修復作業などを行なっている吉澤さんに、四つ目綴じの方法を教わりました。              第3回 「体験 拓本をとってみよう!」 紙資料以外にも私たちの身近なところに中世の歴史資料は存在します。それは、板碑・五輪塔・宝篋印塔といった石造物で、お墓や路傍で見る事ができます。 第3回目は、実際の調査でも行なっている、これら石造物から文字や模様を写しとる、拓本のとり方を学びました。渡邊学芸員が板碑の拓本をとるデモンストレーションを行なった後、受講者はそれぞれ古銭の拓本をとりました。             第4回 「地図上フィールドワーク 武士本拠を探せ!」 中世の営みの痕跡を現在に見つけるのは難しく思えますが、実は「地名」にその痕跡を見つける事ができます。かつての地形だけでなく、武士が支配した村落や、本拠そのものを指す地名が現在まで残っていることがあります。 最終回の第4回は、一通の中世文書に記されている地名を手掛りに、現在の地図に残っている地名と付き合わせて武士本拠を探す、フィールドワークの疑似体験を行いました。             全4回、約1ヶ月に渡る講座でしたが、受講者の方々は毎回違った体験を行なった事が新鮮だったようです。そして、第2回で作った和綴じノートをこの講座の内容をまとめたマイ学習ブックとして使用されている方や、第3回で拓本をとった後に早速拓本キット(拓墨や紙など)を購入しよう!とおっしゃていた方など、それぞれの研究意欲も高まったようです。是非これをきっかけに歴史資料に親しんでいただければ幸いです。 地元の中世史を調べてみたいけど、どうやればいいのか分からない。そんな方にお勧めの、フィールドワーク入門講座です。 体験を通して、古文書やさまざまな地域資料に親しんでみましょう。 日時 2019年11月30日,12月7日,14日,21日(いずれも土曜日)(連続講座 全4回) 各回 午前10時30分~12時 演題 第1回 11/30 「いろいろな中世文書」 第2回 12/7   「体験 和綴じをやってみよう!」 第3回 12/14 「体験 拓本をとってみよう!」 第4回 12/21 「地図上フィールドワーク 武士本拠を探せ!」 講師 渡邊 浩貴 (当館学芸員) 吉澤 智恵子 (当館非常勤資料整理員) 会場 当館講堂 定員 各回30名(申込多数の場合は抽選。1回ごとの申込も受け付けますが、連続講座のため、全4回お申し込みの方を優先します。) 受講料 無料(ただし、初回受講日の常設展観覧券が必要) ※第2回 12/7「体験 和綴じをやってみよう!」は作成のための材料費(600円程度)が必要となります。 申込 申込締切 備考 1回ごとでの参加をご希望の場合は、「往復はがき」又は「フォームメール」備考欄に参加希望のお日にちをご記載ください。