広重の最晩年を代表する竪版揃物の中で、最高傑作といわれる。新大橋と安宅の夕立の景を描いている。安宅は新大橋の東北にあり、遠景の雨に霞んでいる辺りが安宅である。激しい雨足に、橋も川面も対岸も、覆い尽くされている。この作品が、後期印象派の画家ゴッホに強い影響を与えたことは有名である。