弘化4年(1847)頃
貞秀の作品の特徴は幾何学的な事物の表現にある。それは線描としての直線、形態としては三角や四角に還元できる事物、特に群像としての人間の表現に多くある。弘化四年頃の作と見られる本図は頼朝の巻狩りを描いて、狩りをする人物や獲物の猪や鹿などかなり単純化されて空間を走り回る。また狩場の建物も幾何学的である。