他阿真教(たあしんきょう)上人は鎌倉時代の浄土僧で、一遍上人を初祖とする時宗(じしゅう)の二代目の上人ですが、一遍上人没後、彼により教団が形成されたため、実質上の時宗開祖とされています。
小田原市蓮台寺に祀られてきた真教上人像は、亡くなる前年にあたる文保二年(1318年)に作られた寿像で八十二歳の肖像です。
当時、上人はすでに遊行(ゆぎょう)を引退し相模原市の当麻山無量光寺に居し時衆(じしゅう)を指導していました。
本像は老相でやや顔の歪んだ上人の個性的な姿を生々しく写しとっています。
本像は平成十七年に重要文化財に指定、当館寄託となりました。
今般、特別公開をすることといたしましたので是非ご来観ください。
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