これ、誰だかわかりますか?
肉筆 ペルリ像 紙本著色 神奈川県立歴史博物館所蔵
1853年に浦賀へやってきた私、ペリーだってわかりましたか? なになに、絵の横に「ヘルリ」って書いてあるからわかったんですか。そりゃ、絵からだけではわからないですよね。軍艦で押しかけ、祝砲と称して大砲を撃って日本の皆さんを怖がらせたのは確かです。でも、こちらから一方的に攻撃することは大統領から禁じられていました。それに、部下からは「熊おやじ」とあだ名され、親しまれていたんです。なのに、鼻が極端に高く目が釣り上がり、魔界から来た天狗みたいじゃないですか。実際に私を見てもいないのに、いったい誰がこんなひどい絵を描いたんでしょう!
7月7日(土)から8月26日(日)まで、歴史博物館の「ペリーの顔・貌・カオ」展では、写真をもとにした肖像画も出ます。噂で作りあげられたイメージを鵜呑みにするのではなく、本当の私を是非あなた自身で確かめて下さい。夏休みの自由研究としても使えますよ。
歴史博物館 主任学芸員 嶋村元宏
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