テングというと赤い顔に鼻高、山伏姿を思い浮かべますが、実はそのイメージの成立はとても複雑です。中国で流星と考えられていた天狗は、日本では鳶や鷲に変身して人をさらったり、怪しい秘術を行う仏教の敵として恐れられました。一方で、天狗を手なずけて使役する高僧も現れ、修験道と結びついて愛宕権現や飯縄権現など、戦勝祈願する強い本尊として戦国武将たちに信仰されていきます。また、鼻高の天狗は行道の先導役をつとめる王舞、猿田彦など、芸能で用いられる面との関わりも深く、神奈川でも、伝統芸能の獅子舞の多くには天狗が登場します。 本展覧会ではこのように変幻自在な天狗のイメージを中世の絵巻や舞楽面、浮世絵など、国宝、重要文化財を含む約200点の文化財から探り、その秘密と魅力に迫りたいと思います。
◇ 『特別展「天狗推参!」の魅力』に迫る!!
※別ウィンドウが開きます。
◇ 展示数 約200点
(但し、会期中に一部展示替えを行います)
◇ 主な展示品
国宝 | 辟邪絵 | 奈良国立博物館 |
重文 | 天狗草紙 | 東京国立博物館 |
国宝 | 金銅押出毘沙門天像(鞍馬寺経塚遺物) | 鞍馬寺 |
| 荼吉尼天曼荼羅 | 大阪市立美術館 |
| 二月堂縁起絵巻 | 東大寺 |
| 狩野派筆 北野天神縁起絵巻 | 当館 |
重文 | 舞楽面(胡徳楽) | 手向山八幡宮 |
重文 | 舞楽面(胡徳楽・崑崙八仙) | 法隆寺 |
| 笈・天狗面 | 大杉神社 |
| 歌川広重 東海道五拾三次之内 沼津黄昏図 | 当館 |
◇ 展示品リスト
開館時間:午前9時30分〜午後5時
(入館は午後4時30分まで)
毎週金曜日 午前9時30分〜午後8時
(入館は午後7時30分まで)
休館日:月曜日(10月11日は開館)
会 場:特別展示室
観覧料:大人…800円(20名以上の団体は100円引)
20歳未満・学生…500円(20名以上の団体は100円引)
65歳以上・高校生…100円(団体の場合も同一料金)
※中学生以下・障がい者手帳をお持ちの方は無料
関連行事:
●記念講演会
●記念民俗芸能鑑賞会
●県博講座
●当館学芸員による展示解説
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国宝 辟邪絵(部分) 奈良国立博物館蔵
天狗面(厨子入) 大杉神社(茨城)蔵
重文 天狗草紙(部分) 東京国立博物館蔵
二月堂縁起絵巻(部分) 東大寺蔵
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