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小田原物差職人の道具
小田原物差職人の道具  小田原市酒匂地区の物差し作りは、江戸時代に始まったとされています。県内の物差し作りは、この地域だけで行われていました。明治末には年間生産量が100万本を越しました。生産のピークは昭和33(1958)年で700万本に達しました。これは全国の80%にあたる生産量でした。この地域で物指し作りが栄えた理由のひとつとして、周辺に良質な竹が豊富に茂っていたことと関係しました。しかし、ピーク直後の竹の開花現象が原因で竹枯れが始まり、材料の入手が困難となり、生産が衰退する一因となりました。製作方法は、材料の竹にカタガネという目盛りの型を当て、カマという道具で一目盛りずつ掻き、そこへ墨を染み込ませます。本道具は、明治34(1901)年生まれの職人さんが、昭和51(1976)年ごろまで使用したものです。