神奈川県立歴史博物館 神奈川県立歴史博物館
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神奈川の職人の道具コレクション 神奈川県指定有形民俗文化財
「神奈川の職人の道具コレクション」から
木地師道具・物差し製作道具・傘製作道具・下駄製作道具


 職人と呼ばれる人びとは、私たちの生活の中で身近な存在でした。職人は親方から受け継いだ技術をさまざまな道具を用いて、私たちの生活に必要な品々を作り出してきました。しかし、昭和30年代の高度経済成長期に入り産業構造も変化し、工場での大量生産の時代に入り、職人たちの活躍の場が少なくなって行きました。永年にわたって受け継がれてきた伝統的なワザの多くが消えました。同時に職人の手足として使われてきた道具たちも活躍の場を失いました。
 博物館では開館以来、機会あるごとに「職人の道具」に関する資料の収集に努めてきました。その結果、「神奈川の職人の道具」コレクションとして17種、1,982点の職人の道具が平成11(1999)年に神奈川県指定有形民俗文化財に指定されました。指定の理由のひとつに、「神奈川県は早くから都市化が進み、多くの伝統的な民俗文化財が消えた地域であるといえる。そのような地域で、これだけの多くの職種の職人の道具が残っていたことが貴重である」とあります。このデジタルミュージアムではこのコレクションの中から県内でも限られた地域で活躍した木地師道具・物差し製作道具と、かつては私たちにとっては身近な存在であった、傘や下駄を作った傘製作道具・下駄製作道具を紹介します。