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大山木地師の道具
大山木地師の道具  『新編相模国風土記稿』(天保12<1841>)年によると、「盒器 坂本村辺に多く製す」(坂本村は現在の大山)とあり、伊勢原市大山の木地師はこのころすでに存在していたことがわかります。現在の大山の木地製品の代表的なものに「大山独楽」がありますが、これは近世の大山信仰と結びついて発展してきたといわれています。関東各地から訪れる大山詣での人びとが、五穀豊穣・商売繁盛などの縁起物として買い求めました。それは独楽がよく回ることから金運がついて回るといわれ、人びとの夢を誘いました。昭和初期には30軒以上も活躍していましたが現在は数軒が伝統の技術を守っているだけです。県内では大山のほか、箱根・小田原地域の木地師も知られています。代表的な道具にロクロがあります。