館長の馬車道日記

象のたかちゃん!

昨年9月の館長トーク「象、多摩川を渡る!」の際に紹介し、またその後10月23日付のこの日記でも書きましたが、戦後復興のなか日本橋高島屋の屋上で飼育され、多くの人に愛された一頭の象「たかちゃん」に関する展示が、現在高島屋史料館TOKYOで絶賛開催中です。そこでGWの休みを利用して、展示を観てきました。

正面玄関上のミニバルーン

高島屋に着いてまず目に入ったのが、建物正面玄関の上部に連なって飾られていたミニバルーンたかちゃんです。当時も巨大なバルーンが制作され話題になったということで、そのオマージュとして今回もミニながら装飾されたらしいです。

会場入口

さて会場は日本橋高島屋本館4階の展示室で、思っていたより限られた空間の中での展示でしたが、たかちゃんをはじめ象に関するさまざまな資料がところ狭しと展示されていました。たかちゃんがやってきた際は、屋上までクレーンで吊り上げて運んだのですが、当時の映像も流れており、どの展示も興味深く拝見しました。

屋上の高ちゃんバルーンと噴水

その中で個人的に注目したのが、享保13年(1728)に来日し、8代将軍吉宗の謁見後は浜御殿(現在は浜離宮恩賜庭園)で飼育され、その後中野村(現在の東京都中野区)の源助らに払い下げられ見世物となり亡くなった、象の牙の破片です。亡くなった象の頭骨や牙は、中野村の宝仙寺に奉納され寺宝となっていたことは『新編武蔵風土記稿』にも図入りで紹介されて広く知られていましたが、太平洋戦争で寺が罹災し牙などは焼失し、その一部が現在非公開として寺で大切に保管されています。その炭化した牙の一部が、近年高知県の横山隆一記念まんが館が所蔵する「横山隆一珍コレクション」の中から見つかり、話題となりました。横山氏が入手した経緯についてはここでは省略しますが、その牙の破片が今回見られるとは思いもよらず、大変うれしかったです。

屋上の高ちゃんバルーンと噴水

なお、たかちゃんについては、展示室だけでなく屋上の水遊びをした噴水のそばに、4年間の飼育後に上野動物園に引き渡される際のたかちゃんの姿をしたバルーンが設置されていたり、建物各所にたかちゃんを紹介するモニュメントがあります。8月31日まで開催していますので、是非ともたかちゃんに会いに行ってもらえればと思います。

たかちゃんどら焼き

余談ですが、期間限定で販売されていた「ゾウのたかちゃんどら焼き」(数量30個限定)をゲットすることができました。象の焼印がなんともかわいらしかったです。たかちゃんの好物だったバナナも入って、なかなか美味しかったです。なお現在は屋上でたかちゃんサンデーを会期中販売しているそうですから、これからの暑さにピッタシかもしれませんね。

令和8年5月12日