
12日(月)から、独立行政法人国立文化財機構文化財防災センターによる能登半島地震で被災した文化財の救援活動に参加し、能登へ行ってきました。今回は、すでに救出された文化財の整理と、神社からの祭礼道具をはじめとした文化財の搬出が、主な作業でした。
昨年元日に発生した大地震、そして9月の豪雨による大水害により、多くの人命が失われました。また現在も罹災され不便な生活を強いられている方も多いです。あらためてお見舞いを申し上げますとともに、現地の早い復興を願っています。移動中の車の車窓からは、時折その爪痕を目の当たりにすることもあり、また開通したとはいえ復旧工事中の道路を走ると、東日本大震災の時もそうでしたが自然の脅威というものを直に感じざるを得ませんでした。
老体に鞭打っての参加でしたが、少しでも地元の、そして地域の文化財保全に役立てるよう務めたところです。16日(金)までの短期間(館にとっては長期間の留守)でしたが、能登でのさまざまな経験や見聞を、是非とも自館の今後に繋げていければと考えています。
そしてまた機会があればこの救援活動に参加したいと思いますが、その思いは自らがその場に身を置き、体験したからこそではないかと考えます。東日本、熊本、そして能登と震災はいつ起きるかわかりません。そのためにも日頃の備えはもちろんですが、実際に被災地を訪れ自分の目で見ることも大切であることをあらためて感じました。
一緒に救援活動にあたったみなさん、そしてお世話になりました地元の方々に厚く御礼を申し上げます。