
前回記した全国博物館大会のテーマにも関りますが、いま障がいのある方への合理的配慮の義務化や、在住外国人の方々の増加など社会全体が多様化する中で、博物館の周囲も大きく変化しようとしています。誰もが学び、そして楽しめる開かれた場を目指すことが、これからの博物館の発展につながるものと考えます。しかし一挙に全てに対応することは難しく、いまは出来ることを一つ一つ積み重ね、そして継続していくことが重要ではないかと思います。
さて当館では、このたび「手話動画でたのしむかながわけんぱく」として6本の動画コンテンツを公開しました。内容は常設展示の中の一部展示について音声とともに手話で紹介するもので、令和5年度から制作を開始し、今回公開した動画内容は「後北条氏五代の関東制覇(中世)」、「山中城(中世)」、「横浜誕生(近代)」、「開港場の生活(近代)」、「大山の木地師(民俗)」、「三浦市初声町三戸のオミヒメサマ(民俗)」となります。制作にあたっては、手話通訳者の方など、さまざまな方にご協力、ご助言を賜わりました。あらためて御礼を申し上げます。
現在、当館は工事休館中でありますが、Webを通してさまざまな情報を発信しており、本動画もその一つとなります。手話動画は、今後はスマホアプリでの視聴を検討しながら、さまざまな理由で博物館へ来られない方にも「かながわの文化と歴史」を楽しんでもらえるよう、ホームページには各種コンテンツを継続して掲載していきます。そして引き続き、古代や近世の手話動画についても制作をしていく予定ですので、是非楽しみにしていただければと思います。本手話動画は聴覚に障がいがあり手話を母語とする方だけではなく、誰でもご覧いただけますので、是非一度アクセスしてみてください。
おうちでかながわけんぱく
https://ch.kanagawa-museum.jp/ouchi/shuwa_douga
今年は東京でデフリンピックも開催され、障がいのあるなし関係なく多くの人が各競技に感動し、また会場で楽しんだのではないかと思います。当館でも今回の動画コンテンツの公開にとどまらず、誰にでも開かれた博物館を目指して、これからも学芸員を含め職員一同で検討していきたいと思います。
12月に入り、街路樹の葉も落ちはじめた馬車道界隈は、冬に向かっています。
今年もはや1ヶ月を切りましたね…