見どころ(2)鎌倉彫の彫りを堪能する

 鎌倉時代、中国から禅宗がもたらされ、鎌倉には数多くの禅宗寺院が建てられました。鎌倉彫は、新たに建てられた寺院で仏像や仏具の制作に携わった仏師によって始められたとも言われています。
 鎌倉彫の特徴である木彫の技。彫りの深さを加減したり、刀を入れる角度に変化を持たせることで立体感を表現する作品には、鎌倉時代以前からの木彫技法の伝統を受け継いだ鎌倉仏師とのつながりを感じることができます。

鎌倉彫獅子文香合

鎌倉彫椿文笈(部分)

 「鎌倉彫獅子文香合」の獅子。獅子の顔つき、たてがみ、筋肉を彫りの技法で表しています。
 「鎌倉彫椿文笈」の椿の花と葉。椿の花や葉の表裏が彫りの凹凸の変化によって表されています。

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