館長の馬車道日記

休館工事の近況! そして祥啓との再会!

現在、設備改修工事のため長期休館をしている当館ですが、先にもお知らせしたように最初の工事である新規エレベーターの設置工事は、6月をもって無事に終了しました。そして引き続き、展示室のガラスケースに低反射と飛散防止のフィルムを貼る施工作業が7月から実施されています。職人さん数名で作業しておりますが、その手際の良さと、ガラスの内外といった両面に貼るフィルムのつなぎ目がぴったりと重なるその手業に、見ているこちらも見惚れてしまいます。この工事は、9月中旬に終了する予定です。これまで資料・作品を鑑賞いただく上で、ややもすると反対側のガラスケースが映り込んで見づらい箇所もありました。しかし再開館後には反射も低減され、より鑑賞しやすくなるのではないかと思います。是非ご期待ください。

さて先日、休みの日を利用して根津美術館の「唐絵」展を観てきました。表参道駅から美術館までわずかな距離ですが、猛暑のためかずいぶん遠くに感じました。今回の展覧会のメインの一つは、修復後の初公開となる牧谿筆「漁村夕照図」(国宝)ですが、そのほかにもコレクションから中国絵画や日本の中世水墨画の優品が数多く展示され、見応えのある展覧会でした。なかでも最後のコーナーの「祥啓と関東の水墨画」は、一昨年当館で開催した特別展「あこがれの祥啓-啓書記の幻影と実像-」が思い出される内容でした。特別展の際に根津美術館からご出品いただいた、芸阿弥筆「観瀑図」(重文)や仲安真康筆「富嶽図」、そして祥啓筆「山水図」(重文)と「人馬図」(重美)も展示されており、久々の再会に懐かしく、またあらためて鑑賞の機会を得ることができ、暑い日差しの中を訪れた甲斐がありました。

なお「唐絵」展は、8月24日までですので、よろしければ訪れてみてはいかがでしょうか(事前予約制です)。

令和7年8月12日