展示
特別展
あこがれの祥啓―啓書記の幻影と実像―
水墨画の巨匠雪舟が生きた室町時代、雪舟と並んで重要な絵師が鎌倉の建長寺にいました。
祥啓と名乗るこの画僧は京の室町幕府で絵画を学びます。同朋衆の芸阿弥を介して幕府秘蔵の中国絵画を間近で見る機会を得ました。
三年にわたる京都滞在を終えて鎌倉に戻った祥啓は、本展覧会に出品されるような、山水図、花鳥図、人物図を描きます。祥啓の絵が人気を博したことは祥啓次世代の絵師たちが残した多数の模倣作品によって明らかとなります。
祥啓の通称である「啓書記」の絵として今に伝わるたくさんの絵のなかには素材や画材の観点から、桃山時代や江戸時代、あるいはそれ以降の絵と判断される作品も存在します。つまり室町時代の祥啓その人が描いたとはいえない「啓書記」の絵です。
室町時代の祥啓の知らないところで拡がる「啓書記」ブランド――。
祥啓ひとりに注目した初めての展覧会です。
祥啓にあこがれた絵師、大名、数寄者たちの歴史に迫ります。
※ 混雑時は入場制限をする場合があります
開催情報
会期・休館日・開館時間・観覧料
■会期:2023年4月29日(土・祝)~6月18日(日)
[前期]4月29日(土・祝)~5月21日(日)
[後期]5月23日(火)~6月18日(日)
前期と後期でほぼ全ての展示作品が入れ替わります。
■休館日:月曜日
■開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
■観覧料:
区分 | 特別展・常設展 セット料金 |
特別展 | 常設展 |
---|---|---|---|
一般 | 1100円 (1050円) |
900円 (800円) |
300円 (250円) |
20歳未満 ・学生 |
700円 (650円) |
600円 (500円) |
200円 (150円) |
65歳以上 | 250円 (250円) |
200円 (150円) |
100円 (100円) |
高校生 | 200円 (200円) |
100円 (100円) |
100円 (100円) |
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下・障害者手帳等をお持ちの方は無料
※神奈川県立の博物館・美術館等の有料観覧券の半券提出により団体割引料金になります。
会場
神奈川県立歴史博物館 1階 特別展示室・コレクション展示室
主催
神奈川県立歴史博物館
後援
神奈川新聞社、朝日新聞横浜総局、毎日新聞社横浜支局、読売新聞横浜支局、産経新聞社横浜総局、東京新聞横浜支局、日本経済新聞社横浜支局、共同通信社横浜支局、時事通信社横浜総局、NHK横浜放送局、tvk(テレビ神奈川)、ラジオ日本、FMヨコハマ、J:COM
助成
令和5年度 地域ゆかりの文化資産を活用した展覧会支援事業
出品目録
関連資料
展示ガイド
図録
ミュージアム・ショップのページをご覧ください。
関連行事
- 記念講演会「祥啓と関東水墨画―中世東国の文化遺産」
- 県博セミナー(全4回)「画僧祥啓の生涯とその絵の魅力」
- 子ども向け 展示解説
- 学芸員による展示解説
※ 関連行事の詳細は、催し物案内をご覧ください。
主な展示資料
写真 左から
・薬師如来像 真康筆 総世寺蔵
・虎渓三笑図 仲安真康筆 細見美術館蔵
・秋山水図 堤雄長模写 東京国立博物館蔵(TNM Image Archives)
・山水図 祥啓筆 根津美術館蔵 国指定重要文化財
特別企画 「仕事帰りにいかがですか?1日だけの夜間開館」
ご好評をいただいている本展は、いよいよ6月18日(日)に最終日を迎えます。皆様からの声にお応えし、最終週の6月14日(水)に1日だけ、夜間開館を実施します。この日は特別企画として担当学芸員によるギャラリートークも行います。日没のひと時、室町時代の水墨画を堪能していただければ幸いです。
日時
令和5年6月14日(水)
午後5時から午後7時まで(入館は午後6時30分まで、午前9時30分から午後5時までは通常開館)
※常設展は通常どおり午後5時まで(午後4時30分まで入館)
当日のイベント
担当学芸員によるギャラリートーク(約30分)
(第1回)午後5時30分から
(第2回)午後6時15分から
観覧料
午後4時30分以降にご入場の方は、団体割引料金で観覧いただけます(特別展のみの観覧。上記参照)。