展示
遺跡展
平成30年度かながわの遺跡展 潮風と砂の考古学
人々が集い楽しむ湘南の海岸。
歴史深い鎌倉の街の一辺を縁取る浜辺。
開国以来の世界への玄関口、横浜港。
神奈川県の海辺にあるそんな風景のうしろには、潮風と海がつくった砂の土地が埋もれています。
氷河時代に終わりをもたらした気候の温暖化は、地球を覆っていた氷床や氷河を解かし、これに伴って海面は高く押し上げられ、海岸線は徐々に陸地の奥へと進んでいきました。
日本列島では、縄文時代早期末から前期(今からおよそ7000年前)にかけての時期に、海面が最も高い状態が続いていたと考えられています。これにより海岸線の変動が急速に緩まったことで、河川が内陸部から運んできた土砂が沿岸部に安定的に堆積するようになり、そこにあらたな土地が現れはじめました。縄文時代中期に海岸線が後退に転じてからは、あらたな土地はそれまでの海の底にあった場所にも次第に広がっていきました。
本展示で取り上げる「砂丘」や「砂嘴(さし)」に残された遺跡は、このあらたな土地に立った人々の足跡です。人々はそこでどんな営みを繰り広げてきたのでしょうか。砂の上に消えず遺された、その足跡をたどってみます。
かながわの遺跡展
かながわの遺跡展では県内の発掘調査によって出土した資料を中心に、テーマに沿った展示を行っています。資料とじかに接することにより郷土神奈川の歴史に関心をもっていただくとともに、考古学、埋蔵文化財についての理解を深めていただく趣旨で実施しています。
開催情報
主催
神奈川県教育委員会、神奈川県立歴史博物館、平塚市博物館
開催会場
今年度は横浜会場(当館)と平塚会場(平塚市博物館)で開催されます。
問い合わせ
遺跡展に関するお問い合わせは神奈川県埋蔵文化財センター(045-252-8661)へ
横浜会場
会期・休館日・開館時間
会期:2019年1月19日(土)~2月17日(日)
休館日:月曜日(2月11日は開館)、1月29日(火)、2月12日(火)
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
観覧料:常設展観覧券でご覧いただけます。
一般300円(250円) 20歳未満・学生200円(150円)
高校生・65歳以上100円(100円)
※中学生以下・障害者手帳をお持ちの方は無料、( )内は20名以上の団体料金
※神奈川県立博物館等の有料観覧券の半券提示による割引制度あり
会場
神奈川県立歴史博物館 1階 特別展示室
関連行事
- 特別講演「中世鎌倉における沿岸部の性格」
- 特別講演「人はなぜ砂の上に住むことを選んだのか」
- 入門講座「担当者Kといっしょに学ぶ、砂の遺跡のあれ・これ・それ」
- 遺跡展担当者による展示解説
※ 詳細をこちらでご確認のうえ、神奈川県埋蔵文化財センター(045-252-8661)にお申し込みください。
平塚会場
会期・休館日・開館時間
会期:2018年12月1日(土)~2019年1月6日(日)
休館日:月曜日(12月24日は開館)、12月25日(火)、年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
観覧料:無料
会場
平塚市博物館 特別展示室
関連行事
- 特別講演「相模湾を眺めていた弥生時代の人々
- 遺跡展担当者による展示解説
※ 詳細をこちらでご確認のうえ、神奈川県埋蔵文化財センター(045-252-8661)にお申し込みください。