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朝日新聞で紹介された 五雲亭貞秀「横浜鉄橋之図 横浜鉄橋其二」他 展示中(2019/01/05)

常設展示の「横浜開港と近代化」の横浜浮世絵コーナーでは、朝日新聞(20181225日夕刊)「私のイチオシコレクション」で紹介された二点を展示します。

五雲亭貞秀「横浜鉄橋之図」「横浜鉄橋其二」は、右の3枚には「横浜鉄橋之図」、左の3枚には「横浜鉄橋其二」とそれぞれタイトルが記され、検閲を受けた月も異なります。したがって本来は2つの作品としてみるべきなのでしょう。しかし、主役の鉄橋は右から4枚にまたがっていて、画面は自然につながります。そのため、現在では大判錦絵6枚続の作品とみなされています。

さて、英国人技師R.H.ブラントンの設計による二代目吉田橋は明治2(1869)年に架けられた日本で二番目の鉄橋で、「かねの橋」という愛称で親しまれていました。長さ約24メートル、橋幅約6メートル。本図では大勢の日本人や外国人が徒歩やさまざまな乗り物で鉄橋をわたっています。橋の向こうに目を向けると慶応2(1866)10月に起こった大火後の街並みが描かれています。数多くある赤い短冊は町名や名所を示していますが、右から2枚目に横浜製鉄所(慶応元年竣工)、3枚目に波止場、町会所、御裁判所(現在の県庁のような役所)、56枚目には横浜と東京を結んだ電信線とその下には明治5年に開通する鉄道用の更地、6枚目にはこの年に社殿の整備がはじまった伊勢山皇大神宮が見えます。

貞秀は日本全国を鳥瞰図に描きましたが、開港以降の横浜は繰り返し描いています。年代順に並べると、街ができあがっていく様子がわかるほどです。この展示では当時は日本で初めての鉄橋と思われていた吉田橋を中心に開港から10年が経過した横浜の街の様子をご覧ください。

 

一方、一川芳員「横浜異人屋敷之図」は開港から2年経たない頃に出版された、外国人の邸宅内部を描いた浮世絵です。左手に食卓を囲む外国人、右にはその食事の支度をする人々、奥にはひげをあたられている男性もいます。洋食器、チェロ、シャンデリア、調理用のかまど、もちろん、外国人男女の装い、などなど。描かれたモノはこれまでの浮世絵には描かれない、つまり見たことのないものであったでしょう。

本図を描いた芳員が横浜でこのような光景を実際に見たかどうか?はわかりません。当時、少なかったはずの女性もいることから、芳員は何らかの洋書の挿絵を参考にした、と考える方が簡単です。しかし、生き生きと描かれた外国人たちの様子は当時の日本人たちの目を驚かせたことでしょう。外国人に興味津々だった当時の人々に思いを馳せてご覧いただければ幸いです。

 

開催情報

概要

作品名:

五雲亭貞秀 「横浜鉄橋之図」「横浜鉄橋其二」 明治3(1870)

一川芳員 「横浜異人屋敷之図」 文久元(1861)

展示期間:201915日(土)~216日(土)

開館時間:午前930分~午後5時(入館は午後430分まで)

休館日:「開館日カレンダー」をご覧ください

会場:常設展示室2階 常設展示/テーマ4 「横浜開港と近代化」

観覧料:常設展観覧券でご覧いただけます

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