催し物

見学会

現地見学会「岩石・石材から見た横浜の近代建築と近代化遺産」

当館建物(旧横浜正金銀行本店)やその周辺に現存する近代建築、近代化遺産ではどのような石材が使用されているのでしょうか。
当館と生命の星・地球博物館学芸員が、それぞれの強みを活かし、歴史からの視点と自然科学からの視点という異る角度から、横浜の近代建築と近代化遺産に使用される「石」にフォーカスする見学会を行いました。

まずはレクチャー

石を見に行く前に、まずは基礎知識を学びます。
3人の講師のうちトップバッターは生命の星・地球博物館の田口学芸員。県内ではどのような石が採れるのか、横浜が近代化する過程でなぜ石が必要となったのか、などを説明。
つづく講師は当館の丹治学芸員。横浜の近代建築や近代化遺産にどのような石が使用されているか(午後に実際に見学を行う予定でしたが、雨のため1か所のみの見学となりました。)、当館建物に使用されている特徴的な石材と、なぜその石材を使用したのかというお話がありました。
最後の講師は生命の星・地球博物館の山下学芸員です。石がどのようにできるのか、成り立ちとその性質などについて教えてもらいました。山下さんいわく岩石の成り立ちは中学校で習う知識だそうです…。

神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行本店)に使われた石は?

先にみっちりと受けたレクチャーのおかげで、石を見る目が養われました。
早速自分たちが今いる博物館建物にどのような石が使われているのか見てみます。
小さな石見本と見比べながら「壁は?黒くて小さな斑点が多いから真壁石かな」「その隣は青みがかって斑点も少ない、白丁場石だろうか」「床は?少し色がついていて北木石のようだ」と、見分けがつくようになってきました!

ドックヤードガーデンへ

午後はあいにくの雨となったため、予定していた見学行程を取りやめ、博物館からも近いドックヤードガーデン(横浜ランドマークタワー・ランドマークプラザ併設スポット)のみ見学しました。
ドッグヤードガーデンは、日本に現存する商船用石造りドックとしては最も古い「旧横浜船渠第2号ドック」を、ほんの少し位置を変え復元したものです。復元とは言え、石材(相州堅石)はそっくりそのまま使われています。私たちはドックの底に立ち、その石積みの大きさに圧倒され、近寄って石の凹凸やのみ跡を確かめ、雨にしっとりと濡れ輝く石も味わい深いな、と見学会が終わる頃にはすっかりと石の魅力にハマっていたのでした。


当館と県立生命の星・地球博物館学芸員の共同企画です。
講義と現地見学の2部構成で、当館建物(旧横浜正金銀行本店)やその周辺に現存する近代建築や近代化遺産でどのような石材が使用されているのかを、横浜の地形と地質の特徴まで掘り下げて考えてみます。

日時 2019年9月16日(月・祝)
午前10時~午後3時30分(終了時間は状況により前後します)
内容 [午前]講義(当館1階会議室)
[昼休憩]昼食は各自ご準備ください
[午後]現地見学
 (主な見学ポイント)
  ・神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行本店本館)
  ・旧横浜居留地91番地塀
  ・新港埠頭
  ・ドックヤードガーデン(旧横浜船渠株式会社第二号船渠)
講師 丹治 雄一(当館企画普及課長、学芸員)
山下 浩之(生命の星・地球博物館情報資料課長、学芸員)
田口 公則(生命の星・地球博物館主任学芸員)
定員 25名(申し込み多数の場合は抽選)
参加料 無料(ただし、当日の常設展観覧券が必要です)
申込 「事前申込のご案内」をご覧ください。
「往復はがき」または「フォームメール」でのお申し込みとなります。
申込締切 2019年8月28日(水)必着
申込受付は終了しました

ページトップに戻る