催し物
講座・講演会
記念講演会 「神奈川県立歴史博物館所蔵《十王図》の修理内容とその特殊性」
特別展「重要文化財修理完成記念 十王図」の関連行事として、講師に朝賀浩先生をお迎えして記念講演会を実施しました。朝賀先生は文化庁職員として、平成24年から28年まで5年にわたり当館所蔵の《十王図》(全十幅)の保存修理事業に関与され、修理前の状態調査、調査を踏まえての修理方針の策定のほか、修理の施工にも立ち会われました。
講演会の前半は、《十王図》の1年に及ぶ調査で判明した、過去の修理状況や損傷状態さらには、文化財の保存・修理のあり方を様々な角度から検討した上で、この《十王図》にふさわしい修理方針を決定された過程をお話いただきました。
後半は、絵画の構造に関する専門用語の解説とともに、修理の工程や損傷状態に合わせた修理作業をお話いただきました。
参加者の方からは、記念講演会を通して、文化財修理の現場を知るよい機会となった、という声をいただきました。主催者としても、文化財を保存、活用し、後世に伝える博物館の使命を、あらためて見つめなおす機会となりました。
修復の内容などは当館の刊行物「博物館だより」「研究報告」にも掲載しています。HPでもご覧になれますので、ぜひご一読ください。
〈参考〉
・小井川理「重要文化財「十王図」の修理について」『神奈川県立歴史博物館だより』 第23巻2号 通巻206号 2017年
・橋本遼太・小井川 理・半田昌規・朝賀 浩「重要文化財『絹本著色 十王図』保存修理事業報告」『神奈川県立博物館研究報告-人文科学-』 45号 2019年(平成31)3月
・「重要文化財修理完成記念 十王図」展図録 神奈川県立歴史博物館 2021年(ミュージアムショップでお求めいただけます)
国指定重要文化財の修理として5か年をかけて行った当館所蔵《十王図》の修理は、作品が抱える構造上の特殊事情により、通常の文化財修理とは異なる方針のもとで実施されました。修理事業に、当時、文化庁主任文化財調査官として終始関与した講師が、修理内容を詳しく解説します。
日時 | 2021年7月18日(日)午後1時30分~3時30分 |
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講師 | 朝賀 浩 氏(宮内庁) |
定員 | 50名(申込多数の場合は抽選) |
受講料 | 無料(ただし、当日の特別展観覧券が必要です。) |
申込 | 「往復はがき」または「フォームメール」でのお申し込みとなります。 |
申込締切 | 2021年6月22日(火)必着 申込受付は終了しました |
注意事項 | ・ご来館される前にこちらをご確認ください。※本講演会にお申し込みいただき、受講が決定された方(申し込み多数の場合は抽選のうえ)については、リンク先の入館の事前予約は不要です。 ・館内及び受講中の常時マスク着用をお願いします。 ・新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため、急きょ中止・変更になる場合がございます。その場合は、このページでお知らせします。 |