催し物

講座・講演会

講演会「世界を伝えた『オランダ別段風説書』-幕末期海外情報史研究-」

科学研究費助成事業「オランダ別段風説書の研究」(JSPS科研費JP20H01341令和2年度~4年度)で得られた研究成果の一部を広く一般に公開することを目的に講演会を実施しました。講師は研究分担者としてこの研究に参加している嶋村主任学芸員です。
はじめに『オランダ別段風説書』について、アヘン戦争を機に幕府へ提供された海外情報書であること等、概要について説明し、先行研究を紹介しました。
続いて資料の残存状況(点数と旧蔵者、編纂者)から、幕府の意向に反して『オランダ別段風説書』が一部の藩に漏洩していた状況や、アヘン戦争や西洋諸国の情勢、技術革新(海底ケーブルの敷設、米国でのゴールドラッシュ、ロンドン万博の様子)がほぼリアルタイムで国内にもたらされていた様子などを、史料を用いて解説しました。また、これらの情報はオランダによってある程度操作されていたこと等、現在の研究内容を紹介しました。
参加された方からは、「幕末期に国内で得ていた海外の情報内容と量に驚きました」と講演会のテーマに深く関心を持っていただけたようです。

 

 

 


いわゆる「鎖国」政策をとっていた江戸時代を通じて、幕府は海外情勢を知るためにオランダと中国から定期的に情報を得ていました。この講演会では、日本の開国に多大なる影響を及ぼした『オランダ別段風説書』とよばれる、アヘン戦争を契機にオランダから提出されるようになった海外情報書の成立、漏洩、活用などについて、史料をもとにわかりやすく説明します。また、当館ではペリー来航時の老中・阿部正弘の家に伝わった『オランダ別段風説書』を所蔵しており、その詳細な分析もあわせて行います。
この講演会は、当館が科学研究費助成事業として実施している、「オランダ別段風説書の研究」の成果の一部を広く紹介することを目的としたものです。

日時 2022年6月12日(日)
午後1時30分~3時30分
講師 嶋村 元宏(当館主任学芸員)
会場 当館講堂
定員 50名(申込多数の場合は抽選)
受講料 無料(ただし、当日の常設展観覧券が必要です。)
申込 「事前申込のご案内」をご覧ください。
「往復はがき」または「フォームメール」でのお申し込みとなります。
申込締切 2022年5月17日(火)必着
申込受付は終了しました
注意事項 ・ご来館される前にこちらをご確認ください。
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