催し物
講座・講演会
連携講座「地球博×県博 神奈川県西部の災害を知る」
特別展「関東大震災―原点は100年前―」に関連して、連携講座「地球博×県博 神奈川県西部の災害を知る」を小田原市入生田にある生命の星・地球博物館で実施しました。
当館の前身である「神奈川県立博物館」から、平成7年に自然史部門が独立する形で生命の星・地球博物館が入生田の地に誕生しました。生命の星・地球博物館と当館は兄弟館ということになります。
関東大震災から100年の節目の今年、兄弟館である2館が連携して、自然史の観点から神奈川県西部の自然災害について生命の星・地球博物館の西澤学芸員が、歴史学の観点から関東大震災時の神奈川県西部の被害や復興について当館の武田学芸員が解説しました。
まず最初に西澤学芸員が、自然災害とは何か、神奈川県西部の地域特性、県西部の象徴的な自然災害について解説しました。神奈川県西部は山地、丘陵、平野、盆地もあり、河川、湖もあれば火山もあるという多種多様な地域であり、あらゆる自然災害が起こりうること、またその自然災害から距離を置くことは不可能であり、今いる場所で過去どのような災害がどのくらいあったのか、今後どのような災害が起こりうるかを理解しておくことが防災につながることなどをお話しました。
その後生命の星・地球博物館で開催しているミニ展示「箱根ジオパークにおける自然災害伝承碑の取り組み」(~令和5年9月15日)を見学しました。地震などにより土砂崩れが起こっても、その後復興されるため、災害時の状態のまま残っているということはほとんどありません。そのため自然史学の観点から過去の災害の記憶をたどるのは難しいことです。そこで今回のミニ展示で焦点を当てたのが「自然災害伝承碑」です。「自然災害伝承碑」とは、過去に発生した自然災害の様相や被害状況などが記されている石碑やモニュメントのことで、被災場所に建てられることが多く、それらの場所や内容を把握することは地域住民の防災にも役立つと考えられます。
ミニ展示の見学後、当館の武田学芸員が関東大震災の概要、横浜正金銀行の被害などについて開催中の特別展「関東大震災-原点は100年前-」の展示内容も交えて解説しました。関東大震災の被害状況を表した地図を用いて神奈川県の被害を概観したり、昭和7年に吉田初三郎が描いた「神奈川県鳥瞰図」を用いて県西部の復興状況について話しました。
自然史学と歴史学の両方の観点から、関東大震災の震源地である神奈川県西部の自然災害について見つめ直す貴重な機会となりました。
県立生命の星・地球博物館との連携講座です。同館で開催中のミニ展示「箱根ジオパークにおける自然災害伝承碑の取り組み」に関連して担当学芸員が解説するとともに、当館学芸員が関東大震災の被害と復興の様子について神奈川県西部を中心に概説します。
日時 | 2023年8月31日(木) 午前10時30分~午後12時30分 |
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講師 | 西澤 文勝 (神奈川県立生命の星・地球博物館 学芸員) 武田 周一郎(当館学芸員) |
会場 | 神奈川県立生命の星・地球博物館 西側講義室 |
定員 | 20名(申込み多数の場合は抽選) |
受講料 | 無料 |
申込 | ※抽選の有無に拘わらず、結果は締切日から 10 日以内にご連絡します。「申込フォーム」でのお申し込みの場合、携帯電話・スマートフォンやパソコンにドメイン設定(受信拒否設定)をされていると、結果をお知らせするメールを受信することができない場合がございます。ドメイン設定を解除していただくか、『@dshinsei.e-kanagawa.lg.jp』及び『@kanagawa-museum.jp』を受信リストに加えていただきますようお願いします。 |
申込締切 | 2023年8月8日(火)必着 申込受付は終了しました |
注意事項 |
・ご来館される前にこちらをご確認ください。 |