催し物

見学会

現地見学会「元箱根磨崖仏をみる」

特別展「足柄の仏像」の関連イベントとして現地見学会「元箱根磨崖仏をみる」を開催しました。
元箱根磨崖仏は、神奈川県内では珍しい岩壁に彫られた石仏群で、国の重要文化財に指定されています。また、石仏群に関係する宝篋印塔や五輪塔といった石造物もあります。

はじめに見学したのは、鎌倉時代に彫られた高さ約3.2mの巨大な磨崖仏の「地蔵菩薩坐像(六道地蔵)」です。関東で最大級の大きさと言われ、間近で見ると迫力がありました。

         

次は、精進池沿いの歩道に戻りしばらく歩いて「宝篋印塔残欠(八百比丘尼の墓)」と「地蔵菩薩立像(応長地蔵)」、「宝篋印塔(多田満仲の墓)」を見学しました。宝篋印塔の意味や、なぜこの場所に作られたのかなど、神野学芸員が解説を行いました。台座にはたくさんの文字が彫られており、読みとれる箇所を探しながら見学しました。

       

次に見学したのは、「地蔵菩薩立像(二十五菩薩)」です。国道1号線を挟んで、西側に23体、東側に3体が岩に彫られた磨崖仏群です。じっくり観察すると、衣や顔の表情がそれぞれ違うことが分かります。参加者の方々からは磨崖仏を眺めながら、「どうやって作られたのだろう」、「大きさもそれぞれ違い、技術力に感動した」などの感想をいただきました。

       

最後に見学したのは、「五輪塔(曽我兄弟の墓・虎御前の墓)」です。五輪塔は古くから供養塔とされており、並んでいる2基が「曽我兄弟の墓」、一回り小さいものが「虎御前の墓」と呼ばれています。後ろ側には、銘文が彫られており、建立された年月を読み取ることができました。

お天気にも恵まれて、今回の見学会では7つの石仏群と石造物を巡ることができました。当館で特別展をご覧になった方も、現地でしか見ることができない貴重な石仏群を見に行ってみてください。

 


元箱根磨崖仏は神奈川県内では珍しい岩壁に彫られた石仏群で、国の重要文化財に指定されています。一帯は元箱根石仏群として国の史跡にも指定されており、鎌倉から南北朝時代の石仏や石塔が点在しています。これらの貴重な文化財を学芸員の解説を聞きながら巡りませんか?

日時 2023年10月25日(水)  12時30分~14時
講師 神野 祐太(当館学芸員)
見学先 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根周辺
定員 20名(申込多数の場合は抽選)
参加料 無料
申込 「往復はがき」または「申し込みフォーム」でのお申し込みとなります。
※抽選の有無に拘わらず、結果は締切日から 10 日以内にご連絡します。「申込フォーム」でのお申し込みの場合、携帯電話・スマートフォンやパソコンにドメイン設定(受信拒否設定)をされていると、結果をお知らせするメールを受信することができない場合があります。ドメイン設定を解除していただくか、『@dshinsei.e-kanagawa.lg.jp』及び『@kanagawa-museum.jp』を受信リストに加えていただきますようお願いします。
申込締切 2023年10月3日(火)必着
申込受付は終了しました
注意事項 ・天候の急変等により、急きょ中止・変更になる場合があります。その場合は、このページにてお知らせします。

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