展示

常設展室内トピック展示

よむ浮世絵!百人一首

 『百人一首』は、一説では文暦2(1235)年に藤原定家が歌人・蓮生より自らが営む中院山荘の障子を飾る色紙の制作を依頼され、選定した歌を編纂し成立したと伝わる、日本を代表する古典文学の1つです。『百人一首』は成立以来、多くの作品の中で受容されてきましたが、江戸時代中期頃には一般教養として庶民の間にも広まり、浮世絵の題材にも選ばれるようになります。
 今回の展示では、歌川国芳(1798-1861)の手がけたシリーズ「百人一首之内」を中心に『百人一首』にまつわる浮世絵を展示します。
 『百人一首』の世界を色とりどりに描いた作品たちをお楽しみください

開催情報

ご来館される前にこちらをご確認ください。

常設展室内トピック展示よむ浮世絵!百人一首

概要

■展示期間:2024年10月2日(水)~11月13日(水)
■開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
■休館日:月曜日(10月14日、11月4日は開館)、10月8日(火)、15日(火)、22日(火)
■会場:常設展示室2階 テーマ3 近世
■観覧料:常設展観覧券でご覧いただけます。
一般300円、20歳未満・学生200円、高校生・65歳以上100円
※中学生以下・障害者手帳等をお持ちの方は無料
※神奈川県立の美術館・博物館の有料観覧券の半券持参で団体料金になります。詳細はこちら

百人一首之内 小野小町(部分)

国芳の描くシリーズ「百人一首之内」は、作者と歌意を組み合わせた構図が多数あります。こちらの作品は、小野小町が散りゆく桜に思いを馳せる姿を描いています。
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身よにふる ながめせしまに」

百人一首之内 大江千里(部分)

「百人一首之内」の図には、歌意を当世風に描いたものもあります。大江千里の歌を描いた作品は、光の輪を放つ満月とそれを見上げる駕籠舁き(かごかき)の姿が登場します。
「月みれば ちぢに物こそ かなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど」

花模様 寛文元禄頃(部分)

着物に描かれているのは、百人一首のかるたの札の文様です。文字をよむと皇嘉門院別当(こうかもんいんのべっとう)や、殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ)、後京極摂政前太政大臣(ごきょうごくせっしょうさきのだいじょうだいじん)らの歌が確認できます。

展示リスト

作品名 作者
百人一首之内 天智天皇 歌川国芳
百人一首之内 中納言家持 歌川国芳
百人一首之内 小野小町 歌川国芳
百人一首之内 河原左大臣 歌川国芳
百人一首之内 在原業平朝臣 歌川国芳
百人一首之内 文屋康秀 歌川国芳
百人一首之内 大江千里 歌川国芳
百人一首之内 源重之 歌川国芳
百人一首之内 大納言経信 歌川国芳
百人一首うばがゑとき 大納言経信 葛飾北斎
三十六歌仙 和歌御会御作法 歌川芳艶
花模様 寛文元禄頃 小林清親

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