展示

常設展室内トピック展示

小林清親と浮世絵カレンダー

今回のトピック展では、丹波コレクションの中でも異色の浮世絵作品「川俣絹布整練株式会社カレンダー」をご紹介します。

本シリーズは、横浜市中区真砂町に店を構え横浜港から羽二重(はぶたえ)の輸出を行っていた川俣絹布整練株式会社(かわまたけんぷせいれんかぶしきがいしゃ)が、海外の顧客へ向け附録として明治42(1909)年から4年間生産していた浮世絵カレンダーです。図版は、版元・滑稽(こっけい)堂秋山武右衛門が過去に販売した楊洲周延や水野年方といった明治を代表する絵師たちの浮世絵を再活用する形で制作されていました。

そのうち当館が所蔵しているのは、明治29(1896)年に小林清親が手がけた美人画シリーズ「花模様」を使用した、明治43(1910)年のカレンダーです。生糸貿易の町・横浜ゆかりの浮世絵をどうぞご覧ください。

※より詳細な作品解説は、神奈川県立歴史博物館だより通巻224号(2023年8月上旬公開予定)に掲載予定です。

開催情報

ご来館される前にこちらをご確認ください。

常設展室内トピック展示小林清親と浮世絵カレンダー

概要

■展示期間:2023年6月2日(金)~7月14日(金)
■開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
■休館日:月曜日、6月20日(火)、7月4日(火)
■会場:常設展示室2階 テーマ3 近世
■観覧料:常設展観覧券でご覧いただけます。
一般300円、20歳未満・学生200円、高校生・65歳以上100円
※中学生以下・障害者手帳等をお持ちの方は無料
※神奈川県立の美術館・博物館の有料観覧券の半券持参で団体料金になります。詳細はこちら

川俣絹布整練株式会社カレンダー 二月(部分)

川俣絹布整練株式会社の商標は、向かい合う牡鹿と女鹿がデザインされており、会社のトレードマークとして鹿印(しかじるし)の愛称で定着していました。

川俣絹布整練株式会社カレンダー 一月(部分)

女性たちは、織物輸出の附録にぴったりの華やかな着物を着ています。
図の女性が着ているのは、源氏物語など当時親しまれていた物語のワンシーンの柄の着物です。

花模様 寛永正保頃(部分)

カレンダーには、「花模様」の背景にいた人々も、進化した衣装姿で登場します。この男女、カレンダーではどのように描かれているのでしょうか?

展示リスト

作品名
川俣絹布整練株式会社カレンダー 一月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 二月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 三月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 四月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 五月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 六月
はなもやふ 享保
川俣絹布整練株式会社カレンダー 七月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 八月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 九月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 十月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 十一月
川俣絹布整練株式会社カレンダー 十二月
花模様 寛永正保頃

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