展示
常設展室内トピック展示
雨の浮世絵事典
日本語には「雨」を表す言葉が数多く存在します。それは、日本人が恵みや災害をもたらす「雨」と古くから向き合ってきた証とも言えるでしょう。
近世近代の人々の文化や風習が描かれる浮世絵には、風物詩としての「雨」、日常生活の中の「雨」、伝承に登場する「雨」、物語の感傷を表す「雨」など、人々の生活に根付くさまざまな「雨」が描かれています。
今回のトピック展では、「雨」に関する言葉と浮世絵に注目し、広重、国芳、清親ら絵師の描く多彩な描写をご紹介します。日本人が見出すさまざまな「雨」の形をお楽しみください。
開催情報
概要
■展示期間:2024年5月16日(木)~7月3日(水)予定
■開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
■休館日:月曜日
■会場:常設展示室2階 テーマ3 近世
■観覧料:常設展観覧券でご覧いただけます。
一般300円、20歳未満・学生200円、高校生・65歳以上100円
※中学生以下・障害者手帳等をお持ちの方は無料
※神奈川県立の美術館・博物館の有料観覧券の半券持参で団体料金になります。詳細はこちら。
- 常設展の展示内容概要はこちら
水無月 冨士帰夕立(部分)
急な雨に驚き慌てるのは、今も昔もあまり変わらないようです。こちらの女性は急いで洗濯物を取り込んでいます。 |
忠孝名誉奇人伝 其角(部分)
降りしきる夕立の中を燕が飛んでいます。古くからある「燕が低く飛ぶと雨が降る」という言い伝えが浮世絵の中にも描き込まれています。 |
梅若神社(部分)
雨を白抜きで表現することで、激しい雨で視界が悪くなり煙って見える景色を再現しています。梅若神社は、雨と関係する伝承に所縁がある場所です。 |
展示リスト
作品名 | 作者 |
---|---|
水無月 冨士帰夕立 | 歌川豊国(三代) |
東海道五拾三次之内 庄野 白雨 | 歌川広重(初代) |
東東海道五拾三次之内 土山 春之雨 | 歌川広重(初代) |
東都飛鳥山の図 王子道狐のよめ入り | 歌川広重(初代) |
名勝八景 大山夜雨 従前不動頂上之図 | 歌川豊国(二代) |
忠孝名誉奇人伝 其角 | 歌川国芳 |
富士裾野曾我兄弟本望遂図 | 歌川国芳 |
東京新大橋雨中図 | 小林清親 |
梅若神社 | 小林清親 |