展示

常設展室内トピック展示

二代歌川広重「諸国名所百景」第4弾

二代歌川広重(1826~69)は幕末から明治初めにかけて活躍した浮世絵師です。初代広重の作風を継いだ抒情味あふれる風景画を手掛けたほか、横浜浮世絵の分野でも多くの作品を遺しました。今回は当館所蔵の二代広重作品から、「諸国名所百景」のシリーズを全5期に分け、南から順に北上しながら展示いたします。二年五ヵ月もの歳月をかけて制作に挑んだ二代広重の大作をご堪能ください。
「諸国名所百景」では、北は青森、南は長崎までの、日本全国の名勝・名跡が描かれます。二代広重はこうした諸国の様相を、さまざまな絵手本を参考にしつつ制作しました。師匠である初代広重の作品、淵上旭江著『山水奇観』をはじめとする名所図会がその一例でしょう。二代広重はここに、異国船や外国人といった最幕末の浮世絵師らしいモチーフを時折加えながら、日本の美しい風景を独自の視線で描いています。今回は第四弾として、中部・関東地方の作品をご覧ください。

開催情報

ご来館される前にこちらをご確認ください。

常設展室内トピック展示二代歌川広重「諸国名所百景」第4弾

概要

■展示期間:2020年6月9日(火)~7月23日(祝・木)
■開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
■休館日:
月曜日、6月23, 30日(火)、7月7, 14日(火)
■会場:常設展示室2階 常設展示/テーマ3 近世
■観覧料:常設展観覧券でご覧いただけます。
一般300円、20歳未満・学生200円、高校生・65歳以上100円
※中学生以下・障害者手帳をお持ちの方は無料
※神奈川県立博物館等の有料観覧券の半券提出による割引制度あり

諸国名所百景 武州 横浜 野毛(部分)

この博物館の近くの光景です。海が埋め立てられてビルが林立している今、面影を探し出すのは難しいです。

諸国名所百景 豆州 箱根権現(部分)

芦ノ湖の湖畔です。左の二つ並んでいる鉄釜は、今は重要文化財に指定されています。

諸国名所百景 信州 浅間山 真景(部分)

噴煙を上げる浅間山。濃い色に染まった火口付近が活火山の不気味さをかもし出しています。

展示リスト

作品名 作者名 出版年
諸国名所百景 越中 立山 真景 歌川広重(二代) 安政六年(1859)九月
諸国名所百景 信州 木曽の雪 歌川広重(二代) 安政六年(1859)十月
諸国名所百景 信州 桔梗の原 歌川広重(二代) 万延元年(1860)十二月
諸国名所百景 信刕 諏訪湖 八ツ目鰻 赤魚を取 歌川広重(二代) 万延元年(1860)三月
諸国名所百景 信州 善光寺道 久須里山 歌川広重(二代) 安政六年(1859)十月
諸国名所百景 信州 浅間山 真景 歌川広重(二代) 安政六年(1859)九月
諸国名所百景 駿河 原之風景 歌川広重(二代) 万延元年(1860)十二月
諸国名所百景 豆州 箱根権現 歌川広重(二代) 安政六年(1859)十一月
諸国名所百景 相州 七里か浜 歌川広重(二代) 安政六年(1859)五月
諸国名所百景 武州 横浜 岩亀楼 歌川広重(二代) 万延元年(1860)閏三月
諸国名所百景 武州 横浜 野毛 歌川広重(二代) 安政六年(1859)十月
諸国名所百景 武蔵 秩父 山中 歌川広重(二代) 安政六年(1859)七月

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