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おうちでおんせんきぶん
おうちでおんせんきぶん!(令和3年2月18日公開)
もしもしカメよカメさんよ(カメの質問コーナー)
【箱根七湯(はこねななゆ)ってなに?】
【湯治(とうじ)ってなに?】
七湯の枝折(ななゆのしおり)
七湯の枝折に描かれている温泉の地図
湯本之全圖(ゆもとのぜんず)巻の二 湯本の部
【湯本之全圖(ゆもとのぜんず)巻の二 湯本の部より】
冷湯にして気味なし、小田原より壱里半五町、塔の澤へ十弐丁
湯宿十一軒 効験:脚気・すぢけ・骨痛・痔疾ほか
福住九蔵・小川万右衛門の外は小宿とある。古は早雲寺足洗湯と呼ばれた。
温泉の泉質を温度と味で紹介しているよ!
湯本のお湯はあんまり熱くなくて、風味もしなかったみたいだね。
小田原から約6.5キロ、塔ノ沢へは約1.3キロだね。
湯宿は11軒。お湯は脚気(かっけ)や、すぢけ(こむらがえり)に効果があったんだ。
「福住九蔵」「小川万右衛門」という宿以外は小さくて、昔湯本は「早雲寺足洗湯」と呼ばれていたんだ。
塔之澤全圖(とうのさわぜんず)巻の三 塔之澤の部
【塔之澤全圖(とうのさわぜんず)巻の三 塔之澤の部より】
辰砂湯なり、温湯にして気味かろし、湯もとより爰迄十二丁
湯宿四軒、総て内湯 効験:中風(脳出血による麻痺)・脚気・筋痛・冷症・頭痛ほか
子宝湯としても有名。
辰砂というのは赤褐色の砂のことだね。湯治に使った手ぬぐいが「うす紅」に染まることからそう考えられていたようだよ。
お湯は温かくて風味は軽かったんだね。
湯本から約1.3キロだね。宿は4軒あって、全部内湯だったんだ。
お湯は筋肉痛や頭痛に効果があったんだね。
堂ヶ嶋全圖(どうがしまぜんず)巻の四 堂ヶ嶋の部
【堂ヶ嶋全圖(どうがしまぜんず)巻の四 堂ヶ嶋の部より】
温湯にして気味しほはゆし(塩映し)、大滝の湯ハあつし、標石にも熱湯の大たきとあり
湯宿五軒、効験:積聚(さしこみ、癪)・疼痛・脚気・中風・血塊ほか
大瀧小滝の湯など様々な名湯あり。
お湯は温かくて、味はしょっぱかったみたい。「大滝の湯」は熱くて標石にも「熱湯の大たき」と書かれていたんだ。
よっぽど熱かったんだね。
宿は5軒あって、お湯はさしこみなどに効果があったみたいだね。
大滝小滝の湯などさまざまな名湯があったんだね。
宮之下全圖(みやのしたぜんず)巻の五 宮下の部
【宮之下全圖(みやのしたぜんず)巻の五 宮下の部より】
塔之澤より此処迄壱里半、堂かしまよりハ四五丁、温湯にして気味塩ハゆし
湯宿五軒、効験:頭痛・痃癖(かたこり)・腰痛・脚気・積聚ほか
諸侯がたの湯治は宮之下・塔之澤。玄関に幕を張り、門前に関札が立つ。
塔ノ沢からここまで約6キロ、堂ヶ島からは約0.5キロ、お湯は温かくて、味はしょっぱかったみたい。
宿は5件あって、お湯は頭痛や肩こりに聞いたんだね。諸侯、つまり大名みたいな偉い人たちの湯治は宮ノ下か塔ノ沢だったみたい。
偉い人が湯治をするときは玄関に幕を張って、門の前に関札が立っていたんだ。
底倉全圖(そこくらぜんず)巻の六 底倉の部
【底倉全圖(そこくらぜんず)巻の六 底倉の部より】
宮の下より此所迄三四丁町つつきなり、温湯にして気味至て鹹し(しおからし)、熱湯なり
湯宿四軒 効験:痔疾・淋病・疝気(下腹部痛)・中風ほか
豊臣秀吉が浴した太閤石風呂あり。痔病に究めて験あり。
宮ノ下からここまで約0.4キロ、お湯はしょっぱくて、すごく熱かったみたいだね。
宿は4軒あって、お湯は疝気(下腹部痛)などに効いたみたい。
豊臣秀吉が入ったと言われている「太閤石風呂」があったんだね。
特に痔の病気に良く効いたみたいだね。
木賀之全圖(きがのぜんず)巻の七 木賀の部
【木賀之全圖(きがのぜんず)巻の七 木賀の部より】
底くらより此所へ半道(約2㎞)なり、温湯にして気味鹹して、すミ(酸)あり。
湯宿三軒 上湯(亀屋)効験:気血不順・気虚・久咳・脚気・むなさわきほか
大瀧(柏屋)効験:鬱症・上気・頭痛・疝気・しびれほか
菖蒲(柏屋)効験:滞下・崩漏(不正出血)・痔疾・腰痛ほか
岩湯(仙石屋)効験:手足不仁・しひれ・中寒(風邪)・中風・霍乱(熱中症)ほか
底倉からここまで約2キロ、お湯は温かくて、味はしょっぱくて酸味もあったみたいだね。
宿は「亀屋」「柏屋」「仙石屋」の3軒で、それぞれ効能が違ったんだね。
芦之湯全圖(あしのゆぜんず)巻の八 芦の湯部
【芦之湯全圖(あしのゆぜんず)巻の八 芦の湯部より】
湯宿六軒 効験:打身・すちけ・脚気・湿瘡(皮膚病)・腋気(わきが)ほか
箱根七湯唯一の硫黄泉。子宝湯としても有名。此湯の功あること世に語られ療客つどいたること蟻のごとし。
宿は6軒あって、お湯は打身などに効いたみたいだね。
箱根七湯唯一の硫黄泉だったんだね。
蘆之湯風呂内之全圖(あしのゆふろないのぜんず)
【蘆之湯風呂内之全圖(あしのゆふろないのぜんず)巻の八 芦の湯部より】
浴室は一棟にて中を四壺に分け、上を底なしとて浴槽の底に石を敷き、その間より温泉湧出る。湯は少しぬるし。
二は中の湯とて湯口は異なり。底なしよりあつく湯あらし。三は小風呂と唱へて程よくあつし。
四は大風呂とて、板を隔て小風呂の湯と同じく湯口ひとつなり。此所の湯に限りては真水一滴も交わらず。混々として日夜湧出する。
芦ノ湯のお風呂の全体像だよ。1ヶ所に4種類のお風呂があってそれぞれちがう温泉が引かれていたんだね!
江戸時代のひとも色々なお風呂や泉質を楽しんでいたんだね!おもしろいな~!
(底なし湯)
(中の湯)
(小風呂)
(大風呂)
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